学校法人朝日学園 明生情報ビジネス専門学校

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ポジティブポライトネス

 なお、カザフスタンでは、女の人がコートを着たり、脱いだりするとき、男が助けるのは当たり前である。コートを着せてあげるときは、女の人の背中の真ん中ぐらいの高さのところにコートを広げる。そうすると女の人が袖に手を通しやすくなる。女の人がいすに座るとき、男はいすを引いて座りやすくしてあげる。また、車に乗るときもドアを開けたり、閉めたりするのは男の役目だ。バスを降りるとき、階段を下るとき、下から男が手のひらを上にして手を出して、女の人の手を取ってあげる。
「郷に入れば郷に従え」あなたも明日からカザフスタン式にふるまって、ジェントルマンになりませんか?相手はまずもちろん奥さんから!(できるわけねえか)

 カザフスタンのアルマティに駐在していたとき、首都のアスタナによく出張した。アスタナでローカルスタッフを引き連れて「いずみ」という名前の「日本料理屋」に入った。そこで、「焼きソバ」を頼んだ。で、ソースと油でぎたぎたのソバを口に入れ、一噛み… んっ!!何かが違う。これは…日本蕎麦の味だ…焼きソバ…あっ、そうか、焼き蕎麦か…としばらく考えて納得。カザフ人の料理人が、焼きソバという名前から、こんなもんだろうってな調子で、日本蕎麦を材料として焼きソバを作ったわけだ。
 「ヤキ日本蕎麦」そのものがおかしかったし、それ以上に、気付きに至るまでの思考の流れがとてもおかしかった。私が突然、脈絡なしにゲラゲラと笑い出したものだから、わけのわからないカザフ人のスタッフたちは私の頭がおかしくなったと思ったようだ。
 「ヤキ蕎麦」の味?うまいわけがないでしょう。

荒川友幸
日本語教師養成科主任
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